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zoom RSS 偽善エネルギー 武田邦彦 幻冬舎新書 760円

<<   作成日時 : 2011/11/04 13:00   >>

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様々なエネルギーのこれからの可能性と、私たちの暮らし方について論じた本である。2009年に出版されているので、東日本大震災や福島第一原発の事故などは記述に反映していないが、原発について筆者が論じていることをおそらく修正する必要がないと判断したせいか、そのまま継続して発行されている。全体的に今現在の普通の論調とはいささか異なる観点から論じられているが、まず筆者の原子力に関する考え方から見ておこう。筆者はまず原発と原爆を峻別することを求めている。冷戦も終わった現在原爆を大量に保有する理由もないわけだから、原爆はよくない。それに対して、原発については条件付きで今後も推進することを求めている。条件の第一は、いい加減で安全性の低い、あるいは原爆の材料を取り出すことが目的の原発をやめることである。しかし、日本の原発は軽水炉という安全性の高い技術で作られているので、この点の心配はないという。しかし、日本の原発の問題点は地震への対応である。このあたりの指摘が東日本大震災以前でもなされているのが興味深い。ただし、筆者が心配するのは津波やそれに伴う電源の途絶ではない。原子炉の倒壊が問題なのである。倒壊してしまえば、冷却を続けることができなくなって大事故につながる。通常原発は地震学者の研究成果をもとに耐震性を決めるという。しかし、時には起こり得る地震の威力を必要以上に低く見積もることがあり、その一例が中越沖地震における柏崎刈羽原発の事故だったという。したがって、十分な耐震性を備えれば原発は今後も有力なエネルギー源となりうる。むしろ、太陽光はエネルギーそのものの力が弱いこと、風力は日本の風が全体的に不安定でヨーロッパの風力先進国とは条件が異なること、バイオは膨大な栽培面積が必要になり日本のように耕地の面積に限りがある国では不利であること、地熱や潮力はまだ技術的に不完全であること、などによって否定的に論じられている。では、石油や石炭などの寿命はどれくらいあるのだろうか。石油は、新たに見つかる油田が以前よりも格段に小規模になり、既存の油田も絞り出すようにしなければ産油が困難になっている現状から見れば、近い将来価格が高騰し、数十年で枯渇すると指摘されている。これに比べて石炭は埋蔵量も多く、はるかに長い年月使い続けることができる。ただし、石油も石炭も今の技術では取り出すことができないような資源が残っており、それらを利用する技術の開発には期待がもてるし、それができればさらに寿命は延びる。筆者があちらこちらで論じているのは、技術の発展の可能性である。今できないことも、いずれは出来るようになる。筆者はこの点についてたいへん楽観的な考え方を持っているように見えるし、そのことは事実であろう。また、とくに石油について注意しているのは、これが単なるエネルギー源というだけにはとどまらない重要性を持っていることである。多くの医薬品もこれから作られるわけだし、プラスチックの存在なども忘れてはならない。石油にはなかなか他で代用できないような重要性がある。とはいえ、これも技術の開発によって代替品が出るようになるわけである。筆者は一般にエコといわれているものに疑問を提出している。レジ袋などその代表である。これを節約するくらいなら、海外旅行をやめる方が比較にならないほど効果が高い。それでもレジ袋などを論じる声がやまないのは、それによって得する存在たとえばスーパーなど業界の力があるのではないかと考えたくなる。エコポイントがついたので電気製品を買い換えるなども本当に効果はあるのか。ハイブリットカーの効果はわずかなものだし、電気自動車に関しては電気を作るために発電するところで二酸化炭素が発生しているのである。そもそも地球温暖化は本当なのか。NHKがそれを強調する番組をたくさん作っているが、NHKの常識は学問的な常識とはかなり異なる。南太平洋のツバルが沈むというが、あれは太平洋戦中の米軍の基地に問題が起きて生じている現象で、世界的に見て海面上昇はほとんど起きていない。小学校でツバルのことを学習し、小学生の子どもたちが青ざめたというが、事実に基づく学習なのか。筆者はある時期からは地球冷却化の局面に入ったと考えている。地球の長い歴史から見れば、今はもっとも二酸化炭素が少ない時期で、地球冷却化や植物の生長を考えれば二酸化炭素は増やした方がよい。
 ところで、これだけ常識とは異なる主張を行う筆者はどのような経歴の人なのであろうか。資源材料工学が専門の大学教授、内閣府原子力委員会および安全委員会の専門委員。名古屋市の河村市政にも協力しているという。筆者の論じていることが事実ならば、これまで考えていたことはひっくり返るわけだが、私自身には判断がつかない。

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